(この記事では、蓄電池設置工事のためPRバナー広告を各所で掲載しています)
「これからの生活に、蓄電池は必要でしょうか?」
地震などの災害が発生するたびに、よく飛び交う質問だ。
そもそも蓄電池は、太陽光発電システムよりも一般住宅への導入が遅れていた。
しかし、技術革新や補助金の後押しもあって、現在はかなりの注目具合だ。
そして問いの答えは、「設置したら必ず安心する」。
けれども、蓄電池のみの設置では、その効果が限られる。
蓄電池と相性の良い太陽光発電システムを併せて設置するとより安心できる。
さらに、電気自動車を組み合わせるとより効率的な暮らしが可能となる。
大事なポイントは、コストに見合う+α
蓄電池などを設置すると安心するのは、簡単に想像できるだろう。
問題は、「その設置にいくらかかり、コストを回収できるのか」になる。
このような設備は、購入・設置額だけでなく、補助金額・売電価格を含めて考える必要がある。
しかしこれらの動向は激しいため、損得の判断がつきにくい。
蓄電池、太陽光発電システムの製品価格は、技術革新などにより下がってきた。
それに合わせて購入補助金も様変わりしている。
太陽光発電システムの補助金については、国レベルでは原則終了したが、自治体によっては活況。
蓄電池の補助金は、国レベルで活況のようだが狭き門で、申込開始後にすぐに枠が埋まる。
電気自動車も導入台数が増加し、価格も低下していく傾向だ。
よって、10年以上前から勃発している「クリーンエネルギーシステムを導入したらお得か?」論争には、いまだに結論は出せない。
思えば10年くらい前、耕作放棄地に10kw以上の大規模太陽光発電施設を設置することは、確かな儲けが出ただろう。
しかし現代の家庭設備レベルでは、要素が目まぐるしく変わるので判断が困難となる。
「+α=安心」
そこで、蓄電池などのクリーンエネルギーシステムの導入については、+αの「安心」をどう考えるかになる。
設置から数十年の使用を勘案するのは困難だが、設置後すぐに「安心」は得ることができる。
しかしながら蓄電池単体を設置しても、その安心は一晩くらいのもの。
太陽光発電などの設備を組み合わせることで、より一層の安心となる。
この記事では、「蓄電池などのシステムを設置すると、どう安心なのか」を、実際に購入した利用者目線から解説する。
災害の多い日本で暮らすあなたに、きっと役立つ情報になるだろう。
また、購入後の「これで良かった/こうしておけば良かった」などの振り返りも、たっぷり説明する。
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太陽光発電システムの導入にお悩みの方にお届けしたい
この記事は、太陽光発電システムを導入しようかお悩みの方のために書き上げた。
投機的なチャンスは過ぎてしまったので、あとは被災時の安心にどこまでコストをかけるかである。
特に小さいお子さんがいる世帯では、電気のない生活をどこまで受忍できるかよく考えていただきたい。
蓄電池を購入したわが家のプロフィール
妻、6歳娘、3歳息子との4人家族。
2014年ころに自宅を新築し、10kw以上の太陽光発電システムを屋根に設置。
2022年にカーポート上に4.3kwの太陽光発電を設置すると同時に、蓄電池も設置。
電気自動車「サクラ」も同年に購入するが、遠出用にガソリン車も1台所有。
著者の私は、田舎の県で地方公務員として約15年間勤務する。
勤務10年目で第二子誕生の際、当時の男性では珍しい1年間の育休を取得。
育児をこなしながらも今後の人生を真剣に考え、公務員を退職して独立。
引き継いだ農地で小規模農業を行いつつ、ブロガーとして歩み始める。
・くわしくは、内部リンクのプロフィールへ
蓄電池などのクリーンエネルギーシステムの安心
冒頭でも述べたように、「蓄電池は必要か?」の問いの答えはこうだ。
「安心した暮らしを送りたいならば、必要」。
ただし、より安心で効率的な暮らしをしたいならば、蓄電池だけでなくほかのクリーンエネルギーシステムの同時設置がおススメだ。
蓄電池のコスト
今回の記事を投稿するきっかけとして、わが家は2022年に7.4kwh容量の蓄電池を購入・設置。
蓄電池自体の価格は、120万円ほど。
容量増設が可能なタイプで、家族のライフスタイルの変化に合わせて増量予定だ。
蓄電池本体は屋内のクローゼットに設置し、念のため床板を補強してもらってある。
蓄電池の稼働音は聞こえるが、慣れてしまえば全く気にならない。
屋内のコントロールモニターで管理
蓄電池の設定・操作は、屋内に設置したコントロールモニターで可能。
翌日の天気を考慮し、蓄電量を増減させることもできる。
この機器はインターネットにも接続可能で、専用サイトを通じて設定・操作もできる。
さらに人工知能のAI機能もあり、AIが家庭の電気使用状況や天気を学習し、最適な量を蓄電する。
蓄電地のみでの限界
想像はしづらいのだが、蓄電池のみを設置して運用することはできる。
運用方法は、夜間電力の時間帯(23時~翌朝7時)の間に蓄電池をフル充電し、日中の高い時間帯に蓄電した電気を使うのだ。
蓄電池の容量にもよるが、これで上手く運用できると単純計算で電気代は1/3くらいになる。
わが家の7.4kwhの容量では、夏冬のエアコンを使う季節には蓄電分では乗り切れない。
つまり蓄電池だけでは、もし停電になり蓄電池がフル充電されていても、「1日持つか持たないか」くらいの安心なのだ。
そこで、蓄電池の頼もしき相棒「太陽光発電システム」の登場だ。
太陽光発電システム
10年以上前から、国内の家庭向きにも導入され始めた太陽光発電。
先にこちらの設置を決め、「蓄電池の設置はどうしようか?」と悩む方が多いだろう。
太陽光発電システムの設置コスト
メーカにもよるが設置コストは、1kwhあたり30万円くらい。
残念ながら国による単独補助金は2014年に終了しているが、地方自治体が独自で補助金制度を創設している。
太陽光発電の電力買取価格は、2024年は16円/kwh。
平成24年度の導入時42円/kwhに比べると、1/3ほどに低下している。
困った屋根上ソーラー
積雪があると、落雪が溶けるまで太陽光発電が稼働しない。
特に雪国だと次から次に降雪があるので、大変だろう。
また落雪時には、一斉に雪の塊が落ちてくるので相当危険だ。
自宅屋根に取り付ける際には、雨漏りのリスクも考える必要がある。
特に後付けの場合だと、雨漏れの責任がどこにあるのか追求が困難になる。
一体型の「ソーラー瓦」は、見た目もキレイで便利そうだ。
便利なソーラーカーポートもあるが
最近の流行りでは、カーポート上に太陽光発電を設置する。
自宅屋根ほどの面積はないが、雨漏りしても多少は看過できる。
そもそも「ソーラーカーポート」というセット商品も販売されている。
後付けの場合には、カーポートの耐久性が課題となる。
太陽光発電を考慮している際は、耐雪仕様の頑丈なものを購入することをおススメする。
欠点としては、カーポート上の太陽光パネルはほとんど傾斜がないこと。
積雪が落ちないので、雪が溶けるのを見守るしかないのだ。
忘れちゃいけないパワコン
太陽光発電に欠かせないのがパワコン、正式名称はパワーコンディショナー。
太陽光発電で創った使えない電気を、家庭で使える電気に変換している。
それだけではなく、太陽光発電システム全体を効果的・効率的に稼働させるなど、重要な働きを担っているのだ。
これも30万円ほどかかったのだが、蓄電池との一体システムとして契約した。
外壁にはパワコンの横にブレーカー盤を設置、けっこうなスペースが必要になる。
より効率的な生活へ「電気自動車」
わが家では、この蓄電池システム導入に際して、電気自動車も契約。
当時発売されたばかりで納車は半年待ち、日産の電気軽自動車「サクラ」。
これによって、わが家の自動車生活は一変した。
何よりガソリンスタンドにほとんど行かなくなった。
フル充電での航続距離は160kmほどで3、4日に1回ほどの充電が必要だ。
時間がかかるだけで、運用に大した苦労はない。
関連記事:電気自動車サクラを実際に購入し運用中、マニュアルでは分からない情報が満載!
『 【実際の航続距離を知ってる?】日産サクラは子育て世帯に優しい車 』
太陽光・蓄電池システムと電気自動車の実際の関係
よく誤解されることがある。
電気自動車は、太陽光発電や蓄電池がなくても充電し運用はできるのだ。
実際には、200Vの電源さえあれば充電できる「走る家電」という位置づけ。
↓ 蓄電池工事の際に5万円ほどで、専用コンセントを設置。
ここに電気自動車の充電ケーブルをつなげば、充電できる。
電気自動車の販促では「太陽光発電システムや家庭用蓄電池あると、よりお得な生活ができる」と言われているが、実際はいくつかの問題がある。
問題1 充電にけっこう電気を使う
電気自動車のフル充電には約8時間かかり、けっこうな電気が必要だ。
わが家の7.4kwhの蓄電池では2時間も充電すると、蓄電池が空になってしまう。
そのため、日中の太陽光発電が稼働する際の充電がメインとなる。
春や秋ならば発電分とトントンで、屋内でエアコンも使っていないので大丈夫。
しかし問題は、エアコンを多用する夏と冬。
エアコンを使っているとわが家の4.8kwの太陽光発電のみでは賄えず、蓄電池からも自動車充電に回される。
(実際の発電量は、設置した太陽光発電の数値から7掛けしたくらいの値らしい)
そうなると、肝心の夜には蓄電池が空っぽになり、買電するしかなくなってしまう。
問題2 電気自動車は日中の自宅に
太陽光発電の電気を電気自動車の充電に使いたいならば、その日中は車が自宅にないといけない。
最低でも、発電量の多い10時から14時の太陽光を使いたいところだ。
自営業者さんならば可能だが、会社勤務の人ではなかなか困難な運用だ。
お休みの日に充電したくても、天気が悪いと家庭用充電池の電気を大量に消費するはめになる。
そのため実際の充電は、電気代の割安な23時から翌7時までの間に行なう方が多いだろう。
電気自動車本体でタイマーセットできるので、帰宅してケーブルを差しておけばお好みの時間で充電が開始される。
電気自動車から家庭用蓄電池への充電:V2H
蓄電池の設置に際に勧められるのが「V2H」、正式には「viecle to home」。
つまり電気自動車から家庭用蓄電池への充電システムだ。
ほかにも便利な機能があるのだが、これだけで100万円はかかるとのことだった。
わが家のサクラは軽自動車なので、電池容量はそもそも知れている。
そのため、非常時のサクラから家庭用充電池への充電は切り捨てることにした。
災害時に停電しても、日中の太陽光の電力を家庭用蓄電池に貯めておき、それを夜間まで使えればそれで事足りると割り切った。
さらに大容量の電気自動車「アリア」が日産から販売されてはいるが、それでもこのV2Hのコストにはあまり見合わないかもしれない。
まとめ 蓄電池の必要性が問われる日本
わが家の状況をもとに、蓄電池などの運用実話を説明したが、はっきり言って慣れるまでにけっこうな手間がかかる。
電気自動車の充電中の天気や、明日の天気にまで気を遣うようにもなった。
導入時のシミュレーションでは、設備のコスト回収に25年かかるという計算!
それまでに電気代が上がったり、ガソリン代も値上がりしているので、コスト回収が多少早まるだろうが、それでも気の遠くなるような歳月だ。
深夜時間帯の電力をそれなりに使っているので、電気代の値上がりは痛手。
しかし今までの生活と比べると、そこまで電気代にシビアになる必要もなくなった。
何よりも、日本国内で多発する地震などの有事の際にも安心だ。
蓄電池などの設備で早期のコスト回収は困難でも、この安心感をもって数十年暮らしていけるのはメリットに感じる。
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