【斎藤 一の登場で京都編スタート!】漫画・特筆版とリメイクアニメ版との違い Vol.7
前回のまさかの横浜編を経て、いよいよ京都編が開幕。
そこで登場するのは、元・新選組三番隊隊長の斎藤 一(はじめ)。
ようやくリメイクアニメの「るろ剣」がフルスロットルとなったのだ。
ここから「るろ剣」の全盛期の展開が始まるのだ。
この頃になると「るろ剣」は、ジャンプ連載マンガの「顔」的存在。
各キャラそれぞれのバトルも盛り込まれ、少年マンガの王道のバトル展開が繰り広げられる。
そんなバトルものの中でも、しっかりキャラクターの人間性や感情が描写されているからこそ、るろ剣は人気作品となったのだろう。
今回は、ほとんど原作通り
今回の展開は、もうほとんど原作通り。
京都編にもなると、原作コミックスは7巻目。
シナリオも収斂されてきて、原作の突っ込みどころも少なかった。
原作のおとぼけ的なシーンは今回のアニメではカットされていたが、大筋はほとんど一緒。
この記事を運営する私としては、少し残念なところではあった。
『るろうに剣心』が、青春のバイブル
私は『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚(めいじ けんかく ろまんたん)-』が、好きだ。
毎週「アマゾンプライム」で、リメイク版「るろ剣」の新話を心待ちにする日が続く。
毎週見ていく中で、ところどころ、原作の漫画版と異なるところに気づく。
私は思春期に漫画版を読み込み、毎日1巻ずつは平気で読んでいた。
「るろ剣」の技としては、牙突が最も印象深い。
アニメは高いクオリティでリメイクされているが、生粋の「るろ剣ファン」としては、どこが違っているのかとても気になるのだ。
そこで、その「違い」を肯定的に捉え、読者さんとマニアックに共有していきたい。
・なぜ「るろ剣」の違いを、記事にしようと思ったのか?その熱い思いはこちらから ↓
『リメイク版アニメ『るろうに剣心』漫画版との気になる違い Vol.1』
『るろうに剣心』を語る私のこと
〇 私(スカイハイ)
片田舎で男性公務員だったが、第2子誕生の際に1年間の育休を取得。
育休後に復職するも、将来を見据え、退職・独立。
引き継いだ農地で小規模農業を行いつつ、ブロガーとしても活動中。
中学生の頃から『るろうに剣心』が大好きで、毎日コミックスを1巻ずつ読み続けた。
詳しくは、私のプロフィールへどうぞ(内部リンク)
第22話 蘇る狼
あらすじ
剣心は出稽古中にめずらしくうたた寝をし、新選組の夢を見てしまう。
一方、神谷道場を訪れるも誰もおらず、ひとりぼっちの左之助。
「藤田 吾郎」と名乗る薬売りを不審に思い交戦するも、惨敗し意識不明。
闘いの痕跡から、剣心は幕末最強の新選組の「斎藤 一」の関与を疑う。
剣心が呼び出しに応じて出向くも、待っていたのは赤松 有人(あるんど)という謎のキワモノ。
みどころ 掴めない斎藤の思惑とキャラクター
斎藤の目的は、剣心との決着?と思いきや、格下の赤松に剣心の相手を譲る。
政府高官に付き従った密命を受けたと思わせつつ、本当の狙いはいったい何なのか?
「お前も随分 弱くなったものだ」
違い1:斎藤 一 vs 左之助
漫画版では
斎藤が仕込み杖で左之助の右肩に「牙突」を放つも、左之助は立ち上がり闘う様子。
しかし、斎藤のダメ押しの「大外刈り」で左之助ノックアウト。
リメイク版アニメでは
斎藤の「牙突」で、左之助ノックダウン。
有無を言わさぬ牙突1発で、あのタフな左之助との勝負がついた形。
違いを考察
ここで強調すべきは、斎藤の強さとその「牙突」の凄まじさ。
あのタフな左之助を1発でノックダウンさせることで、原作よりも説得力を増した形にリメイクされた。
第23話 牙を剥く狼
あらすじ
刺客の赤松有人(あるんど)を退けて、神谷道場に戻った剣心。
しかし、そこで待ち受けていたのは、警官姿の斎藤 一。
幕末で決着のつかなかった二人が、再び対峙する。
「お前の全てを否定してやる」
みどころ1 不殺の剣心に牙を剥く斎藤
幕末の強さを維持し続けている斎藤。
そんな斎藤に剣心は大苦戦を強いられる。
しかし、宇堂刀衛の時と同様、闘いの中で剣心の中の「人斬抜刀斎」が蘇ってくる。
違い1:闘いの舞台が、道場の外に移行
漫画版では
剣心の牙突の返し技がようやく炸裂し、斎藤は吹っ飛ばされる。
その後も神谷道場内で、川路と大久保卿の仲裁が入るまで二人の死闘は続く。
リメイク版アニメでは
剣心の牙突の返し技で、斎藤は道場外に吹っ飛ぶ。
剣心は、吹っ飛んだ斎藤のもとに道場から外に降りていく。
その降りていく姿とプレッシャーが、すでに人斬り抜刀斎のものであった。
川路と大久保卿の仲裁で、二人の死闘は休止。
違いを考察
二人の死闘の内容は、原作と全く変わらない。
しかし、闘う場所がなぜか途中から変わった。
剣心のゆっくり降りていく姿は、とてもプレッシャーを感じるほどすさまじいものだった。
「これで剣心、圧勝か」という雰囲気が漂ったが、相手はさすがの斎藤。
刀が折れていても、闘いの経験&体術で剣心を追い詰める。
闘いの中身でなく場所を変えたことで、斎藤の強さも改めて描写できた見事なリメイクだ。
コラム 斎藤一の「牙突」
私は、るろ剣でこの技が最も好きだ。
シンプルだからこそ印象に残り、そのネーミングも秀逸。
作中では、「戦中の鬼才 新撰組副長 土方歳三の考案した平刺突」と斎藤が説明している。
実在の斎藤の得意技は「左片手一本刺突」で、作者の和月氏が少年誌向けに「牙突」にアレンジした。
「まして俺の牙突なら 尚更だ」
第24話 明治十一年五月十四日
あらすじ
激闘を繰り広げる二人の前に現れたのは、内務卿の大久保利通。
今回、斎藤が現れた本当の狙いを、剣心一同に打ち明ける。
それは京都で暗躍している志々雄 真実(ししお まこと)を暗殺してほしいというもの。
薫らは一斉に反対するが、激動の展開の中で剣心の出した答えとは?
みどころ1 目まぐるしく動く日本
大久保卿が紀尾井坂で暗殺されたのは史実。
しかし、今回の話では志々雄の部下である瀬田宗次郎によって、大久保は馬車内で殺害されていた。
結局、「大久保に不満を持つ士族によって、大久保が暗殺された」となったが、剣心は志々雄の力を感じざるを得なかった。
重要人物を失った日本は、これから激動の時代に突入していく。
この珍しいタイトルは、実際に大久保卿が暗殺された年月日だ。
「狼は狼。新撰組は新撰組。そして 人斬りは人斬り。なあ 抜刀斎」
違い1:恵がおとなしい①
漫画版では
大久保卿が剣心一同に志々雄の件を説明し、付き添いの川路が見返りとして「恵の罪を見逃す」とエサをぶら下げる。
それに怒った恵は床を「バシィ!」と叩き、「剣さんの枷になるくらいなら死刑台を選ぶ」と猛抗議。
さすが、恵さん。
リメイク版アニメでは
恵は床を叩かずに、口頭のみで抗議。
恵の芯の強さは伺える口調だ。
違いを考察
ここは原作では恵の芯の強さを見せる名場面。
映画版でも、恵役の蒼井 優が床を叩く好演が記憶に残っている。
この「バシィ!」は、ぜひとも残してほしかった。
違い2:恵がおとなしい②
漫画版では
剣心が大久保卿の依頼を受けるかどうか回答する日、恵が神谷道場を訪れる。
そこで恵は、剣心がどこかに行かないように首輪を剣心に装着する。
秘技「剣さん飼い殺し」、かなりのコメディ展開だが恵のキャラが際立つ。
リメイク版アニメでは
恵は道場に現れるが、首輪のくだりは無く剣心に挨拶するのみ。
違いを考察
もともとコメディチックな描写なので、リメイクは致し方なし。
ただ、これも恵のきっついキャラを示す、良い描写だったので少し残念。
まとめ 斎藤一の圧倒的強さを際立たせ、第2シーズン終了
ようやく待ちに待った斎藤が登場。
そして、リメイク版での牙突の見事な描写!満足です。
剣心との勝負はお預けになったが、斎藤のかつてない強さに視聴者もハラハラさせられたことだろう。
しかし、これはあくまで真の強敵への前フリ。
大久保卿が語るのは、新政・明治政府のヤミ「志々雄」。
大久保卿が暗殺され、志々雄の脅威に不安を感じた剣心。
周りの人たちを巻き込まないよう「るろうに」に戻る決心をした。
薫にのみ感謝を伝え、闇の中に消えていった。
コミックスではこれが第7巻の最後。
少年ながら、本当に哀しさを覚えたシーンだ。
「今までありがとう。そして・・・さよなら。拙者は流浪人 また流れるでござる」
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