リメイク版アニメ『るろうに剣心』-「お庭番衆 見参」 私だけが気付いた!?漫画版との気になる違い Vol.2

【お庭番衆が登場!】漫画版とリメイクアニメ版との違い Vol.2

 今回は、鵜堂刃衛との闘いを制した剣心のもとに、高荷 恵(たかに めぐみ)が現れる。

恵は会津藩出身の女性医師で、今後の「剣心軍団」の’救急箱’として大いに活躍するキャラクター。

さらに御庭番衆の御頭で人気キャラの四乃森 蒼紫(しのもり あおし)が、いよいよ登場。

蒼紫の得意技や独特の動きが、どのように表現されるか楽しみである。

しかし、まずはその御庭番衆がそれぞれの特技を駆使して、剣心組を苦しめる姿は見ものだろう。

るろうに剣心,お庭番衆

『るろうに剣心』が、青春のバイブル

 私はるろうに剣心-明治剣客浪漫譚(めいじ けんかく ろまんたん)-が、好きだ。

毎週アマゾンプライムで、新話を心待ちにする日が続く。

リメイク版アニメと原作漫画版との「違い」が気になったので、その「違い」を肯定的に捉え、読者さんと共有していきたいと考える。

るろうに剣心,お庭番衆

・なぜ「るろ剣」の違いを、記事にしようと思ったのか?その熱い思いはこちらから

リメイク版アニメ『るろうに剣心』漫画版との気になる違い Vol.1

『るろうに剣心』を語る私のこと

〇 私(スカイハイ)

 片田舎で男性公務員だったが、第2子誕生の際に1年間の育休を取得

育休後に復職するも、将来を見据え、退職・独立。

引き継いだ農地で小規模農業を行いつつ、ブロガーとしても活動中。

中学生のころから、『るろうに剣心』が大好きな少年だった。

この投稿を機に「二重の極み」の練習を再開したが、やはり習得できず。

できそうでできない技だ。

るろうに剣心,お庭番衆

詳しくは、私のプロフィールへどうぞ(内部リンク)

第8話 逃走麗女

 あらすじ

 友人一同と賭場で過ごす左之助と、付き添いの剣心。

そこに追手から逃げる高荷 恵(たかに めぐみ)が飛び込んでくるが、御庭番衆の「べし見」を含め左之助と剣心が退ける。

しかし、恵はアヘンを所持するなど素性の知れない様子

その後、剣心達は恵を中心とした大きな渦に巻き込まれていく。

みどころ

 恵とともに、とうとう御庭番衆が登場

まずは下級の「べし見」が、恵の追手として部屋の隅っこに音もなく参上。

べし見は得意技の「穿撃螺旋鋲(せんげきらせんびょう)」で左之助の友人2人を打ち抜き、次は恵の足を打ち抜こうとするが、事態を察知した剣心が動く。

るろうに剣心,お庭番衆

漫画版では

 べし見の得意技は、手の親指でライフルの銃弾のような鋲を放つ「螺旋鋲(らせんびょう)」。

恵に2連発射したところ、剣心の「畳返し」のみで2つとも防がれる

その後、剣心と左之助のW攻撃を受けて、べし見はノックダウン。

リメイク版アニメでは

 べし見が漫画版と同様に鋲を放つが、名称は「穿撃螺旋鋲」。

恵に2連発射したところ、剣心の「畳返し」した畳を貫く(おお!)。

しかし畳を貫いた2つの鋲は、剣心の逆刃刀の鞘で2発とも防がれていた

その後、剣心と左之助のW攻撃を受けて、べし見は同じくノックダウン。

違いを考察

 べし見の「螺旋鋲」の名称が格上げされているとともに、畳を打ち抜くくらい威力が上がっている

その貫通を見越して、鞘を構えている剣心もさすが。

御庭番衆の下級とはいえ、個々人の戦闘力の高さが強調されている。

これから始まる御庭番衆との死闘を予感せずにはいられない。

「せっかく来たんだ。思いきりパァーと楽しんでよ シケた気分は今日限りにしな」

第9話 御庭番強襲(おにわばん きょうしゅう)

 あらすじ

 逃げ出した恵を奪還するため、武田観柳(たけだかんりゅう)の手先となった御庭番衆の刺客として、「火男(ひょっとこ)」が神谷道場を強襲。

剣心達を相手に、火花どころではない大バトルを繰り広げる。

漫画版では「天下の大道芸対決」として名高い迷シーンが登場する話だ

 ちなみに、前回の菱卍(ひしまん)愚連隊の襲撃同様、神谷道場がまた破壊された

今後神谷道場は、いろんな「刺客」からたびたび破壊されることになる。

その家屋や道場の破壊され具合が、刺客の力量を示すパラメータになっている気がする。

みどころ

 「天下の大道芸対決」を木上から見守っていた御庭番衆の「べし見」が激情にかられ、恵に「毒殺螺旋鋲」を放つ

しかし、小さいながらも「剣心組の一員」の弥彦が察知し、身をもって防ぐ。

(その後剣心組は、恵の医師としての力を実感することになる)

その際の弥彦の心意気に、読者として感動してしまった。

やはり弥彦は少年剣士ながらも、「るろ剣を背負って立つ」未来のエース!

作中の端々から、作者の「弥彦愛」が伝わってくる。

「解毒治療は時間との勝負よ! 急ぎなさい!!」

るろうに剣心,お庭番衆

漫画版では

剣心が火男の必殺技『火炎吐息』に対して、逆刃刀を扇風機のようにくるくる回して炎を防ぐ

この大道芸対決により、火男の油切れになる。

剣心の逆刃刀くるくるに技名はないが、ある意味、飛天御剣流「龍巻閃」なのではないか。

注:原作では「龍巻閃」という技が、後ほど出てくる。

リメイク版アニメでは

剣心が、火男の必殺技『火炎吐息』に対して、逆刃刀の斬撃で炎を余裕で凌ぎきる

この人間離れした離れ業で、火男は油切れになる。

違いを考察

 この「剣心の違い」シリーズを始めるきっかけになったシーン。

まさに「るろ剣・天下の大道芸対決」。

作者自身も単行本の「登場人物制作秘話其の九」にて内情を語っている

あの頃は夏バテで疲れきっていたということで、勘弁して下さい」とのことだ。

重労働の週刊マンガによくある?ツッコミシリーズだった。

リメイク版では当然ボツ扱いになったが、代わりに剣心の剣撃の凄まじさが強調できていて満足だ。

 なお、火男が油を補充するさいに、「じょうご」を使用しているところにリアリティを感じる。

そもそも「胃袋に油袋を仕込む」ということにはリアリティを感じにくいが、実在するタネだろうか。

「大道芸はどちらか 篤と味わえたでござるか」

るろうに剣心,お庭番衆

おまけの、違い考察

 エンディング曲の後に、どこかの港の倉庫で武田観柳が外国人と商談しているシーンが挿入される。

このシーンは、リメイクアニメ版の完全オリジナル

やり取りした商品は明らかにされないが、きっと剣心達を苦しめることになる危険なモノ

対照的に、観柳のお金に対する執着が醜い姿で描かれる

御庭番衆編のクライマックスに向けた布石が打たれた新シーンである。

るろうに剣心,お庭番衆

第10話 動く理由(ワケ)

 あらすじ

 アヘンの製造のために恵を取り戻したい観柳だが、幕末最強の人斬り抜刀斎が出てくることを恐れていた

そこで、恵が自ら観柳の元に戻るように脅しをかける。

これで人斬り抜刀斎が「動く理由(ワケ)」はなくなったように見えたが、剣心は損得勘定で動く維新志士ではなかった

動く理由を見いだせない左之助を諭し、恵を奪還するため剣心組が動き出す。

るろうに剣心,お庭番衆

見どころ

薄幸の美女・恵

 自らの身の上を隠しながらも、気丈に振舞う恵

そんな恵は、神谷道場を危険にさらさないよう自ら観柳のもとに戻る。

しかし彼女の心境を誰よりも理解していたのは、やはり剣心だった。

今の剣心が動く理由は、恵の寂しそうな瞳で十分だったのだ。

御庭番衆の矜持

 観柳邸に乗り込んできた剣心組に対し、観柳は恐怖で縮み上がる。

その恐怖にかられ、自らの私兵団と同じように、御庭番衆を動かすよう侮辱のような指示を出す

そこで御庭番衆の御頭・四乃森蒼紫が、怒りを露わにする。

その根底には、明治維新後に御庭番衆が受けた不遇な扱いが存在していた

るろうに剣心,お庭番衆

漫画版では

 恵が神谷道場を去って観柳のもとに戻るとき、左之助は「動く理由」で葛藤する。

左之助は「友人がアヘンで亡くなった」とは語るも、それ以上の事情は話さなかった

リメイク版アニメでは

 冒頭で街の「飴売り屋」の様子が描かれる。

動く理由で葛藤している左之助は、アヘンで亡くなった友人が「気のいい飴売り」だったと、漫画版以上の事情を語る

違いを考察

 左之助の亡くなった友人を細かく描写することで、左之助の友人を想う熱い性格や「動く理由」がより見つけにくい事情が伝わってくる。

 そこで、剣心が「薫の寂しそうな目」を説明することで、「動く理由」が漫画版より一層鮮明に描かれることになった。

今回も見事な演出、あっぱれです。

 実は冒頭の飴売り。

私は、上級御庭番衆「般若」の変装かと推察。

しかし、般若の変装は「気のよさそうな本売りのじいさん」で、原作通りだった。

「そうですか それは良かった」

 おまけの、違い考察

 観柳邸を強襲した際、銃士隊を前にする剣心組。

剣心の踏み込みのあと、左之助が弥彦を銃士隊の中に「飛び道具」としてぶん投げる

漫画版ではぶん投げられた弥彦が木刀を前に構え、コントのように飛んでいく。

リメイクアニメ版では木刀を構えておらず、投げられるままの左之助の「飛び道具状態」。

リメイクアニメ版では、漫画版のコント色を抑え、リアリティ色を強めにしている。

「跳べ 弥彦! お前の出番だ。 活躍して来いや!!」

るろうに剣心,お庭番衆

まとめVol.2 お庭番衆との「天下の大道芸対決」が不採用

 やはり、リメイクアニメ版の「るろ剣」はリアリティを追及しており、お庭番衆との「天下の大道芸対決」は拝めなかった。

残念だが、これはこれで仕方ない。

20年以上経ての「るろ剣の進化」だと肯定的に捉える。

 また御庭番衆の登場により、「剣心組」としての団体戦が見られるようになった

るろ剣ファンとしては、見どころが増えて嬉しい限りだ。

剣心のシリアスなバトルシーンの裏で、マジながらもコミカルな弥彦の活躍。

そして、剣心の頼れる相棒・左之助も、剣心組として堂々の参戦。

待ち受けるは、強いながらも哀しき境遇の御庭番衆。

「俺の御庭番衆だ。 何人たりとも卑下することは許さん!」

次回以降で予想される違いは

 次回からは、上級の御庭番衆も登場。

御頭の蒼紫を含め、その活躍ぶりに期待せずにはいられない。

御庭番衆にはツッコミどころはなかったが、観柳の「奥の手」に大きなツッコミどころがあるはず。

リメイクアニメ版では、まずその奥の手を入手するシーンが既にしっかり描かれていた。

これは期待できる。

漫画版でかなりつっこまれた奥の手を、どうリアルに落とし込んでくるのか見ものである。

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