政治家のパーティーにお誘いがかかる
私は25歳くらいのころ、職場の先輩に誘われ、とある政党政治家のパーティーに参加したことがある。
その先輩は旧民主党の国会議員の支援者らしく、パーティー券を買わされる立場にあったようだ。
現在国内をおおいに騒がせている、いわゆる「政治資金パーティー」というものだ。
当時はマスコミや世間でそこまで騒がれることがなく、私も「ひとつの経験として参加してみるか」と軽いノリで返事してしまった。
実際にパーティー会場に足を運んでみると、とてつもない「違和感」が充満していた。
われわれ一般人の感覚からすると、それは異様としか言いようがなかった
政治家のパーティーに参加した私のこと(プロフィール)
田舎の県で地方公務員として、約15年間勤務する。
前職の経歴と風貌から、公立病院のクレーム係などハードな部署に回され続ける。
第二子誕生の際、当時の男性では珍しい1年間の育休を取得。
育児をこなしながらも、今後の人生を真剣に考え公務員を退職して独立。
引き継いだ農地で小規模農業を行いつつ、ブロガーとして歩み始める。
・もっと知りたい方 → 私のプロフィールへ(内部リンク)
政治家のパーティーでよく聞く感想
近年、政治資金集めの「抜け穴」として騒がれる政治家のパーティーだが、世間のイメージはどうだろうか?
まずは、一般的な意見をまとめてみた。
1. 表面的な会話
パーティーの会話がとても表面的。
政治家やその支持者たちとの対話は、ほとんどが無難な話題に終始。
深い議論や、率直な意見交換は避けられる。
誰もが誤解を避け友好的な雰囲気を保つためかもしれませんが、退屈で無味乾燥なもの。
例えば、政策についての具体的な質問をしても、一般論や当たり障りのない回答が返ってくるだけ。
2. 利害関係の明確化
パーティーに参加している多くの人々が純粋な興味や共感からではなく、自分の利益のために来ていること。
ビジネスマンや有力者たちは、政治家との関係を築き、自分たちのビジネスに有利な影響を与えるために積極的に動く。
このような雰囲気の中では、誠実さや真心は影を潜めることになる。
客観的にみると、利害関係が前面に出ていることが明らか。
3. 形式的なスピーチ
パーティーで行われるスピーチも大いに失望。
政治家のスピーチは、期待されるような情熱や説得力に欠け、単なる形式的なもの。
聞き手の心に響くような力強いメッセージはなく、誰にでも受け入れられるような無難な言葉が並べられる。
4. 特権意識
パーティーに参加している人々の中には、特権意識が強く見られる人々が多くみられた。
彼らは自分たちが特別な地位にあると感じており、それが態度や言動に表れている。
一般市民や下級職員に対する接し方にはその傾向が顕著で、見下すような態度をとる人も見られた。
自分自身も居心地の悪さを感じ、パーティー全体が疎外感に満ちているようだった。
5. 食事と飲み物の質
パーティーの食事や飲み物についても、大いに期待はずれ。
高級な料理や飲み物が振る舞われることを期待していたが、実際にはありふれたものばかりで特別感がまるで感じられず。
特に料理の質は、一般的なレストランで提供されるものと大差なく、パーティーの華やかさに見合うものではない。
また、飲み物も種類が限られており、選択肢が少ないことに不満を感じた。
6. 限られた交流
パーティーでは多くの人々と交流することが期待されるが、実際にはその機会は限定的。
特に、政治家本人と直接話す機会はほとんどなく、周囲のスタッフや他のゲストと話すだけに留まる。
また、話をしてもその場限りであり、実際に有意義な関係を築くことは難しい実感。
多くの人が短い時間で多くの人と話そうとするため、深い対話は不可能。
7. 疲労感
パーティーが終了すると、感じたのは疲労感。
形式的な挨拶や表面的な会話、そして緊張感のある雰囲気の中では、精神的にも肉体的にも消耗。
帰宅後は、達成感や満足感よりも、むしろ疲労感と失望感が強く残る。
私が実際に参加した政治家のパーティー
参加したのは2016年、国内の自民党の1党体制に世間の不満が溜まっていたころ。
数年後に政権を取って代わることになる、旧民主党の県連パーティーに参加。
いなかの県とはいえ、テレビで見たことのある政治家が参加するものだ。
驚き!パーティー券の価格
まずもって驚いたのは、そのパーティー券の価格。
これははっきり覚えているが、ひとり2万円だった。
私はその価格にだじろいだが、
「行けば何かチャンスがあるかも」
「こんなに高いのだから、美味しいものもたらふく食べられるはず」
とよからぬ期待を抱いていた。
そういえば、別の先輩に半ば騙されるかたちで連れていかれた大都市のラウンジでも、ひとり2万円を徴収された。
だから、それくらいのレベルを期待したのかもしれない。
会場の異様な雰囲気
会場の1流ホテル広間に入ると、まず驚いたのはそのメンツ。
見事なくらい、おっさん~ご隠居していそうなシニア層が圧倒的に多い。
ただみなさんの身なりはよく、裕福そうなオーラも醸し出している。
(参加費2万円のパーティーだからね)
参加者からの質問にアゼン
パーティーは、参加した政治家による自己紹介、国内(自民党政権)の窮状の説明から始まる。
そして次は、参加者の質疑応答に入った。
そこで質問のために挙手したシニア男性が、アゼンとする発言を行なった。
「今の自民党政権はだらしない。次の衆議院選挙でも、わが民主党王国に刺客を送り込んでくる。
こんな落下傘候補には、ぜひ負けないでもらいたい」
はて、質疑応答のはずが、なぜか決起集会のような発言。
もしかして、サクラのじいさんか?
毎回こんな流れなのか知ることができなかったが、初参加の私にはとても異様に感じられた。
ある意味、宗教に盲信する信者群のような雰囲気を感じてしまった。
決定的に落胆した要素
さて、政治パーティー特有の異様な雰囲気に面食らった私。
実はパーティーが始まったとき、もっと大きな異変を感じていた。
それが、いま世間をにぎわせている「パーティー券で裏金づくり」に繋がるものであった。
パーティーが始まるなり、場慣れした先輩がこう指示した。
「おい、まずは料理と飲み物を取りに行くぞ!」
料理&飲み物がさみしい
パーティーが始まる前から、長テーブル上に料理と飲み物は並べられていた。
しかし会場を埋め尽くす参加者に比べて、料理が圧倒的に少ない!
私としては「2万円も払っているんだから、追加で出てくるよな」と思っていたが、とりあえず最初の分の料理をなんとか確保した。
その量は、片手皿にちょこんとしたくらい。
サラダと、サンドイッチで200円もしないだろう。
当然腹も満たされないが、待っても待っても追加の料理は出てこない。
実はこれこそが、政治家の資金集めの定番手法だったのだ!
政治家のパーティーの大きなからくり
パーティーの料理が圧倒的に少ない理由は、こうだ。
まずは一流ホテル広間を確保して、料理の総量もあらかじめ決めておく。
年輩の方も多いのでかなり楽観的に少なく見積もっているのだろう。
ここで料理代をより少なく抑えるかで、党や政治家の取り分に大きく影響してくる。
あとは、どれだけパーティー券を買わせるかが「政治家の腕のみせどころ」というものだ。
政治資金パーティーの支払い明記義務
現行の政治資金規正法では、あっせんするパーティーの代金に上限はない。
そして20万円を超える金額をあっせんしたものについては、氏名、職業、金額、月日などを『政治資金収支報告書』に記載する義務がある。
自民党の一部議員は、このあっせん額の20万円以内でのやりとりを悪用していた。
自民党ばかりやり玉にあがっているが、その他の主要政党でも横行していた資金集めなのだろう。
そして「けしからん!」という国内世論に押されるかたちで、そのあっせん額の明記上限を下げる話になっている。
5万円!と声高に叫ぶ野党に対して、自民党は「キリが良いから」と10万円と設定。
この自民党の感覚が、かつて政権を明け渡した際の雰囲気と似ていて興味深い。
立憲民主党などは、政治資金パーティの廃止を求めるが、いきなりこれは困難だろう。
政治家の収支
個人事業主の方は、このやり取りが不毛に見えるだろう。
なぜならば個人事業主は確定申告において、すべての収支を申告しなければならないからだ。
1円でも収入があれば、しっかり記帳し納税額を算出する義務があるのだ。
私も支払った2万円のパーティー券は、対象になる日はまだまだ先のようだ。
まとめ
パーティーの参加者としては、二度と行きたくたない。
多額の資金を献上し、得られるのは「国政に関係している」という自己満足のみ。
有力者になってロビーイング活動ともなれば、価値あるパーティーなのだろう。
しかし、それでも議員に接触できる時間は極めて限られている。
いろんな思惑が交錯する、政治家の資金集めパーティー。
毎回参加する常連さんはスゴイが、私は二度と行かない!
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